12月末には紙ジャケ化にもなる”
VAN DYKE PARKS”(ヴァン・ダイク・パークス)が1968年に発表しマジカルな世界をも描き出しているアルバム「
SONG CYCLE」(ソング・サイクル)を聞きました。
アメリカはロス周辺でコンポーザー、アレンジャー、そしてプロデューサーとして活躍していたヴァン・ダイク・パークスの初のソロ作品になるのですが〜
ヴィオラ、ヴァイオリン、アコーディオンなどのストリングスを巧みに配置させたオーケストレーションによる演出は、そのマジカルでリリカルで、言わばミュージカル調な音世界をより深く、より広くさせている印象で、楽しい乗り物やアトラクションの豊富なまさに”遊園地”(何かの”テーマ・パーク”的)サウンドです。
やはり、一ミュージシャンが演奏し作ったという意の作品趣向よりも、一プロデューサー/アレンジャーが、スタジオに篭(こも)ってアイデアを絞り創った音世界を具現化させたアルバムという印象の方が強いです。
サイケデリックな音が主流な’68年という時代性もあってなのか、収録楽曲はどれもとても実験性が高く、一般チャートに上がってくるような楽曲がまずありえない音像なので、ワビ・サビやメロデイにも起承転結を好むボクにとっては正直”とっつきにくい”のです。
いやっ!?ある意味ワビとサビはかくし味でちゃんと表現されていますかっ!!
ただ、その”とっつきにくい”から直ちに駄作になってしまうのか?というと絶対にそうでもありませんよね。
現在の音楽シーンにある(一般的な)メロディの憶えやすいヒット曲の様に、とても鼻歌が出来るほど簡潔でも無いですが、聞いていてワクワク感を感じるのは(やっぱり)どこか不思議な感覚です。
これだけの作風を演出しつつも、なぜ?当時の同時代から現在までに記憶される名アルバムよりも半ば知名度が下がるのかが、逆に不思議に思えてしまいます。
”
ビーチ・ボーイズ”(
ペット・サウンド)や”
ビートルズ”(
サージェント・ペパーズ〜)らが残してきた稀代の名盤と称されるアルバムらと本作とを聞き比べてみるのも、今っぽくもあって面白いかも知れませんよね。
ただ、ビーチ・ボーイズ(
ブライアン・ウィルソン)とヴァン・ダイク・パークスの名が出て来たらならば!・・・やはり”迷盤”(!?)「
スマイル」も聞いておきたいところです!
※他にもヴァン・ダイク・パークスは、”
リトル・フィート”のアルバム(アメイジング!)にも関わっていますし”
U2”やさらには”
ランディ・ニューマン”に”
ライ・クーダー”、”
ジュディ・コリンズ”といったアーティストらのアルバムにもプロデュース業他で活躍されています。
SONG CYCLE(ソング・サイクル)/VAN DYKE PARKS(ヴァン・ダイク・パークス)
(1968年)
1.Vine Street(ヴァイン・ストリート)
2.Palm Desert(パーム・デザート)
3.Widow's Walk(未亡人の散歩)
4.Laurel Canyon Blvd.(ローレル・キャニオン)
5.The All Golden(オール・ゴールデン)
6.Van Dyke Parks(ヴァン・ダイク・パークス)
7.Public Domain(パブリック・ドメイン)
8.Donovan's Colours(ドノヴァンズ・カラーズ)
9.The Attic(アティク)
10.Laurel Canyon Blvd.(ローレル・キャニオン)
11.By The People(バイ・ザ・ピープル)
12.Pot Pourri(ポプリ)
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